2025.01.26
天井直付け照明を引掛けシーリング対応に加工する際の注意点とポイント

天井直付け照明を引掛けシーリング対応に加工する際の注意点とポイント
こんにちは。
Elightingマネージャー K YOSHIDAです!
海外輸入照明は、国内にはない豊富なデザイン性と本物の存在感から高い人気を集めていますが、国内の引掛けシーリングに対応しているものはほとんどない事がデメリットとして挙げられます。そこで天井直付け照明を引掛けシーリング対応に加工することで、照明器具の交換が簡単になり、インテリアの自由度が向上します。しかし、この加工にはいくつかの注意点と重要なポイントがあります。特に、照明器具の重量と引掛けシーリングの関係性を正しく理解することが重要です。本コラムでは、その具体的な内容について詳しく解説します。
1. 引掛けシーリングの基本構造と役割
引掛けシーリングとは、天井に取り付けられた配線器具の一種で、照明器具を簡単に取り付けたり取り外したりするためのものです。引掛けシーリングにはいくつかの種類があり、それぞれの用途や特徴を理解することが重要です。以下に主な引掛けシーリングの種類を解説します。
引掛けシーリング
一般的な家庭用照明に最も広く使われている標準タイプ。
小型から中型程度の重量の照明器具に対応しています。
耐荷重は約5kg程度が一般的です。
角型引掛けシーリング
直方体の形をした引掛シーリングで、和室の天井に通っている細くて長い木材・竿縁の幅に近く、並べても違和感がないことから和室によく使われています。
耐荷重は5kg以下に対応する。設置場所の天井補強が必要な場合もあります。
ローゼット型
外側に飛び出たハンガーと呼ばれる部分があり、照明器具をネジ止めすることで安定性を持たせることができます。
耐荷重は約10kg程度。設置場所の天井補強が必要な場合もあります。
加工を行う前に、どのタイプの引掛けシーリングが必要かを確認しましょう。
2.加工のメリットと注意点
天井直付け照明を引掛けシーリング対応にすることで得られるメリットは次の通りです。
メンテナンス性の向上:工具を使わずに照明器具の交換が可能。
デザイン変更が容易:インテリアや好みに応じて照明を簡単に変えられる。
安全性の確保:適切に設置された引掛けシーリングは耐荷重テストが行われており、安全性が高い。
一方で、加工には以下のような注意点もあります。
電気工事士の資格が必要:配線作業を伴うため、法律により電気工事士の資格が求められます。無資格での作業は違法行為となります。
耐荷重の確認:引掛けシーリングの設置箇所の天井強度が十分であることを確認する必要があります。
火災リスクの防止:接続部分の不適切な処理が原因で火災が発生する可能性があります。
3.照明の重量と引掛けシーリングの関係性
照明器具の重量が引掛けシーリングの選定において非常に重要な要素となります。以下のポイントを押さえておきましょう。
引掛けシーリングの耐荷重 引掛けシーリングにはそれぞれの耐荷重が設定されています。一般的な家庭用の引掛けシーリングは5kgまでの耐荷重がありますが、大型の角型引掛けシーリングでは10kg以上の耐荷重に対応するものもあります。設置予定の照明器具が耐荷重範囲内であることを確認してください。
天井材の強度 引掛けシーリングの耐荷重が適切でも、天井材自体がその重量に耐えられなければ意味がありません。特に石膏ボード天井の場合、補強なしでは重い照明器具を支えるのは難しい場合があります。必要に応じて下地補強を行いましょう。
揺れや振動への対応 照明器具は日常生活の中で振動や揺れが発生することがあります。重量がある器具ほどその影響を受けやすいため、取り付け部の強度を十分に確保し、必要に応じてアンカーなどを使用します。

4. 注意すべき具体例
古い天井材の場合 古い建物では天井材が劣化している可能性があります。この場合、補強が必要になることが多いです。
重い照明器具の場合 照明器具の重量がシーリングの耐荷重を超えないことを確認します。また、天井の補強を十分に行い、落下リスクを回避します。
DIYでの施工リスク 電気工事士の資格がない状態で施工を行うと、後々トラブルが発生するリスクが高まります。必ず資格を持つ専門家に依頼しましょう。

5. プロに依頼するメリット
加工を自分で行うことも可能ですが、専門の電気工事士に依頼することで以下のメリットが得られます。
安全性の確保:法律に準拠した施工で、火災や感電リスクを最小限に抑えられます。
品質の保証:プロの技術で確実な仕上がりを実現できます。
時間と手間の削減:自分で行うよりも短時間でスムーズに作業が進みます。
6. まとめ
天井直付け照明を引掛けシーリング対応に加工することは、利便性やデザイン性の向上につながります。しかし、法律や安全面を考慮し、正しい手順で作業を行うことが重要です。特に、照明器具の重量と引掛けシーリングの耐荷重を正しく把握し、適切な設置を行う必要があります。
必要に応じて専門家に相談し、安全かつ確実な施工を行うことで、快適な照明環境を手に入れましょう。