世界的トレンドのインテリアスタイル【ジャパンディ】が面白い!

ジャパンディとは?

 

こんにちは。

Elightingマネージャー K YOSHIDAです!

近年、インテリア業界で注目を集めている「ジャパンディ(Japandi)」は、日本の和の美意識と北欧デザインの機能美が融合した新しいスタイルです。「Japan(日本)」と「Scandi(スカンジナビア)」を掛け合わせた造語であり、両地域のデザイン哲学が持つ共通点を活かしながら、それぞれの良さを融合させたインテリアスタイルとして人気を博しています。

今回はそんなインテリアスタイルの新たな潮流「ジャパンディ」を、昨年のイタリア・ミラノで開催されたミラノサローネで見かけた「ジャパンディ」な展示を交えて徹底解説します!

 

▶2024年にイタリア・ミラノで開催されたミラノサローネでも、「ジャパンディ」を感じさせる展示、提案が多数ありました。


 

ジャパンディの特徴

 

 

1. ミニマルな美しさ

ジャパンディの根幹には、日本の「侘び寂び」と北欧の「ヒュッゲ」が共存しています。過度な装飾を避け、シンプルながらも洗練されたデザインを重視します。そのため、無駄を削ぎ落とした家具やシンプルなフォルムのアイテムが好まれます。

 

2. 自然素材の活用

木材、竹、リネン、陶器などの自然素材を多用するのもジャパンディの特徴です。北欧インテリアでは、オークやウォールナットなどの木材がよく使われますが、ジャパンディでは日本の伝統的な素材である桧(ヒノキ)や杉(スギ)も活用されます。

 

3. 落ち着いたカラーパレット

ナチュラルカラーを基調とし、アースカラーを多用することで、落ち着いた雰囲気を演出します。ベージュやグレージュ、ブラウン、くすみ系のブルーやグリーンなどが好まれ、強いコントラストではなく、柔らかなグラデーションを生かした配色が特徴です。

 

4. 機能的で快適な空間づくり

北欧デザインの「使いやすさ」を取り入れ、快適で機能的な空間を目指します。例えば、多目的に使える家具や、収納力の高いアイテムを採用し、見た目だけでなく実用性にも優れた空間を作り出します。

 

5. 職人技とクラフトマンシップ

日本と北欧の共通点として、職人技や伝統工芸が挙げられます。ジャパンディのインテリアでは、手作りの陶器、木工家具、織物などを取り入れ、工業製品にはない温もりをプラスします。

 

▶2024年にイタリア・ミラノサローネで見かけた「ジャパンディ」を感じさせる展示

「&Tradition」の「Formakami JH4」の照明を使って「和」の空間を表現していたブース

ジャパンディと和モダンの違い

ジャパンディと似たインテリアスタイルに「和モダン」がありますが、両者には明確な違いがあります。

 

1.デザインの融合性

和モダンは、日本の伝統美をベースにしながらも現代的なデザインや西洋のスタイルを取り入れたものです。一方、ジャパンディは、日本と北欧の要素を融合させたスタイルであり、スカンジナビアデザインの影響が強く感じられます。

 

2.カラーパレット

和モダンは、濃いブラウンや黒、朱色などの日本の伝統色を基調とすることが多いのに対し、ジャパンディは、ベージュやグレージュ、くすみ系のブルーやグリーンなど、より淡い色調が中心となります。

 

3. 素材の使い方

どちらのスタイルも自然素材を多用しますが、和モダンは漆や障子、畳などの日本の伝統的な素材を積極的に使用するのに対し、ジャパンディでは北欧風のオーク材やリネン、竹などが多く取り入れられます。

 

4. 空間の雰囲気


和モダンは、格式や品格を感じさせる空間づくりを重視する傾向があり、旅館や高級和食店のような雰囲気を演出することが多いです。一方、ジャパンディはよりカジュアルで温かみのある空間を目指し、暮らしの快適さを重視します。

▶2024年にイタリア・ミラノサローネで見かけた「ジャパンディ」を感じさせる展示

行燈を思わせる紙製のシェードで作られた照明が多く展示されていたのも印象的でした。

 

 

ジャパンディを取り入れるポイント

 

1. シンプルなデザインを選ぶ

装飾が多すぎる家具や派手なカラーリングを避け、シンプルで機能的なデザインを選ぶことが大切です。例えば、直線的なデザインのテーブルや、無駄のないシルエットのソファなどが理想的です。

 

2. 自然素材を積極的に取り入れる

木材の家具や、竹やラタンのアイテムを取り入れることで、ナチュラルな雰囲気を演出できます。また、陶器や手織りの布など、伝統的なクラフトアイテムも効果的です。

 

3. 落ち着いたカラーコーディネート

壁や家具の色合いは、ベージュやグレー、くすみカラーを中心にまとめ、ナチュラルな統一感を出すことがポイントです。アクセントとして、和紙の照明や北欧デザインのクッションなどを取り入れると、バランスが取れた空間になります。

 

4. 余白を意識したレイアウト

ジャパンディの美しさは、余白を活かしたレイアウトにあります。家具を詰め込みすぎず、余裕のある配置を心がけることで、開放感のある空間が生まれます。

▶2024年にイタリア・ミラノサローネで見かけた「ジャパンディ」を感じさせる展示

 「竹」を連想させる照明が西洋的なインテリアの中で和を感じさせるテイストでした。

 

 

ジャパンディが人気を集める理由

 

近年、サステナビリティやミニマリズムの価値観が広がる中で、ジャパンディはその両方を満たすスタイルとして注目を集めています。また、リモートワークの普及により、自宅で過ごす時間が増えたことで、心地よい空間づくりが求められるようになりました。

日本の「静寂」と北欧の「温もり」が融合したジャパンディは、シンプルながらも落ち着きのある空間を提供し、現代のライフスタイルに寄り添うインテリアトレンドとして、今後もさらに人気が高まるでしょう。

▶デンマークのブランド「MUUTO」は北欧のテイストに馴染みつつ、「和」を感じさせる秀逸なデザインが人気です。

*MUUTO Strand Pendant Lamp  ショールームにて展示中

 

まとめ

ジャパンディは、日本の和の美意識と北欧デザインの機能美を融合させた、新しいインテリアトレンドです。シンプルでありながらも温かみのあるデザイン、自然素材の活用、落ち着いたカラーパレットが特徴で、機能的で快適な住空間を作り出します。

これからのインテリア選びに、ジャパンディの要素を取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

Writer
KATSUYUKI YOSHIDA

Elighting:マネージャー
インテリアコーディネーター
アパレルデザイナーとしての経験を活かした、感性あふれるインテリアコーディネートで、お客様のお家造りのインスピレーションを何倍にも増幅させるヒントを御提案していきます。

19
カテゴリで絞り込む