【Tom Dixon】3daysofdesign 2025 スペシャルレポート Part4

デンマーク・コペンハーゲンにて6/18(水)から6/20(金)にかけて行われたデザインフェスティバル「3daysofdesign」に行ってきました。

数ある展示の中から、開催地デンマークを拠点とするブランドを中心に、注目の展示を数回に分けてレポート形式でお届けします。

第4回は、デザインとアートの境界を超える英国のブランド「Tom Dixon」をご紹介します。

Tom Dixon

▲今回の展示は、ポップアップストア「The Shop」にて行われました。店舗の外では、今年の新作《Melt Large Portable》やアウトドアファニチャー《Groove》、新色の《Bell Portable》など、屋外で使えるアイテムがお出迎え。訪れた人々の憩いの場としても賑わっていました。

 

▲SS26コレクションからは、《Jack》が3daysofdesignにて初公開されました。Jackは、90年代にデザイナーのTom Dixon氏がプラスチックを用いた実験作として製作し、実際に一般販売もされた製品です。今回、ブランドTom Dixonがそれを改良・復刻しました。"sitting, stacking, lighting thing(座る・積む・照らすもの)"としてデザインされたこのアイテムは、屋外使用も想定されており、遊び心と機能性を兼ね備えています。

 

▲AW25コレクションの中からは、《Whirl》をピックアップしてご紹介します。Meltシリーズと同様に、ブロー成形と真空蒸着仕上げを採用し、素材にはポリカーボネートを使用。Meltが不規則な造形で有機的な印象を持つのに対し、Whirlは規則的に刻まれた螺旋模様が特徴的です。この螺旋構造により、光が複雑に反射・屈折し、角度によってさまざまな表情を楽しめます。

 

▲また、《Melt》シリーズの新たなバリエーションとして、ダイクロイック加工を施したディフューザーによる光の演出も見ることができました。決して派手すぎることはなく、Melt本来の持つ宇宙的で幻想的な雰囲気をより一層引き立てていました。

 

▲家具やテーブルウェアも多数展示されていました。

1枚目は、豊富なラインナップを誇るガラス製品の数々。

2枚目は、椅子などに使われる張り地のサンプル。オーダーによって、この赤のようなアクセントカラーや上質な素材を選べるのも、Tom Dixonの家具の大きな魅力です。

3枚目は、《Fat》シリーズから新たに登場したワークチェアモデル。丸みのあるかわいらしいフォルムながら、座り心地も非常に快適です。

 

▲そして、Melt発表から10周年を記念して発売された新色「Bronze」が映える空間も。ほかのカラーに比べて透明感があり、どんな空間にも馴染みやすい色味で、Elightingでの展示でもお客様から好評を得ています。

 

まとめ

今回の3daysofdesignでは、Tom Dixonの過去作を現代的にアップデートした《Jack》や、規則的な螺旋模様が光を美しく操る《Whirl》など、ブランドの革新性と遊び心を感じさせる新作に出会えました。

空間を彩るだけでなく、人々の好奇心を刺激するTom Dixonの世界観は、これからも進化を続けていきそうです。


次回は、光を彫刻のようにかたちづくる、カナダの注目ブランド「A-N-D」の展示内容をご紹介します。

Writer
HASHIMOTO

Elighting STAFF

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